母は感情、それだけで子供を叱る人だった。
「おねえちゃんでしょう」
妹と比べられ、比べられさげずまれ。理由(わけ)なく手を上げられ。
「自分であるな」
と、言葉と態度でメッセージを送り続けられる。
父の事。その事は
ここで語るのも吐き気をもよおすほどの子供時代。
よく夜の闇の中にコートも着ずに逃げ出した。
冷たく凍てつく冬の夜。
新興住宅地で、町明かりも殆どない闇の夜。
それでも家のなかよりずっと安心な気がして。
闇の中に走り出す。走り出す。走り出す。
少しでもその家から遠ざかろうと。
やみくもにどれくらい走ったのだろう。走って走って。
・・でも走りにくいサンダルではすぐ息も上がり。
わき腹が痛くなって苦しくなって来る。
走る速度はだんだんと遅くなり、ゆるいかけあしになり、
そのうちに歩き出す。
初めのうち火照っていた体は、
歩き出すと汗と冬の冷気ですぐに冷え込んで来る。
しゃくりあげながら涙をぬぐい、
ぬぐった涙で更に冷気が手の温度を下げる。
かじかんだ手を薄いポケットに入れ、又歩き、しゃくりあげ。
震える手で涙をこすり、又しゃくりあげる。
どんなに手をこすっても。ポケットに入れても。
かじかんだ手はあたたまらず。
又、体をあたためようと走り出す。
けれど又、走るのが苦しくなり、歩き出してしまう。
それを数回繰り返す。
そのうちだんだんと寒さに体は耐え難くなってゆき、
体全体が勝手に大きく震えだす。
14才の少女は。
寒さに耐え切れず又、
あの家へと向かって歩き出した。
自分の「辛い」という心を感じなくさせるように。
そして止まる事の無い涙に少し安心したように。
・・涙が出るうちは、まだ感情があるのだ。
感情があるってことは・・だから大丈夫。
どこか冷めた頭でそう感じた。
振り返って、しゃくりあげながら空を仰ぎ見たその時に。
東の空に大きく輝くオリオン座を見つけた。
星の光は冴え冴えと冷たく。
光でさえ一年かかるという、何億光年も離れた星ぼし。
今見ているのは何百年、何千年も前の星空。
地球は太陽の周りを巡り。光でさえ太陽まで8分かかって。
太陽系は銀河系のはじにあり、その銀河系の様な星系が気の遠くなる単位で宇宙にはあり・・
どれくらい、離れているのだろう。
どれくらい、宇宙は大きいのだろう。
私が生まれる前から。それから私の人生の何阿僧祗回ぶん。星々は輝いているのだろう。
そうして私が死んだその後も。星々はずっとだまって有り続け。
あの、少女時代。
生きる喜びが死の誘惑に見えなくなっていた。
あの、少女の瞬間。
泣くのも忘れ見上げた。
星の空よ。
(2006年 2月 記)
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2007年04月25日 | 写真と詩(植物) | トラックバック:0 | コメント:2
またしても
とってもばたばたしてきました〜( ̄ω ̄;)
工事が終わって、早く一週間以内くらいにネットが繋がればいいんですが・・
って今日分かっのですが、ネットがつながるまで2週間かかるそうです(ノω・、) ウゥ・
コメント下さった方、お返事返すのが遅くなってしまい申し訳ありません。
読んで頂けるだけでも嬉しいのに、いつも皆様有難うございます☆:。
2007年04月11日 | その他 | トラックバック:0 | コメント:6