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今日は、本。作家さんのレビューなどを(^^


遠藤周作さんが好きです。

遠藤さんは「海と毒薬」や「沈黙」「狐狸庵先生シリーズ」などで知られる。
ポピュラーな作家さんです。


たまに年を重ねて。
いくつになって、
何回読んでも新しい発見をする作家さんがいるのですが
私にとっては、この作家さんがそうです(^^

何回読んでも「そっかあ」
と、新しい発見があったり為になったりするのです。

彼は、カトリックのクリスチャンの作家さんとして
知られているのですが、
日本史や仏教に親しみ。大乗仏教の「唯識論」とやらを読み。
自ら「狐狸庵」と名乗っています。



クリスチャンというと、敬虔なイメージがあるのですが
彼は自らを「ビキニの女性をみればどきどきし、美しい女性を見れば付いてゆきたくなる」すけべえじじいと称し、
実に面白おかしく。多数のエッセイを書いています。

例えば「周作塾~読んでもタメにならないエッセイ~」では
「名前の事を話そう。私は前からこの遠藤周作という名は、どうもきちんとした楷書のような堅物の名前で、例えば酒席でくだけてもカッポレを踊るようなイメージが無い。~中略~そこで時々、遠藤臭作だの、円筒臭作だの、遠藤醜作だのと書いてみたが、どうも様にならない」

と、自分の屋号「狐狸庵」を考え付くまでのエピソード。
故、三島由紀夫氏と交流があり。
彼がひとつの名前しかもたなかった事が
氏の自殺にもつながったのではないか、と言う事。
(この三島由紀夫氏を見る視点もとても鋭い)

故に、
「人は、沢山の名前を持って、
人生を豊かにすべく沢山の事を楽しむべきだ」

と、「タメにならないエッセイ」と書いてあるのに(笑)
面白可笑しく、実にタメになる事を書かれている。

遠藤さんの大量のエッセイは万事こんな調子だ。

そしてご本人も書かれている様に。「面白おかしく。ゆっくりと」
求道なさっている姿が伺える。

ご本人が読者の「タメになる」と思って書いていたのかどうかは
私には計り知れないけれど・・
読者は彼の文章から「面白い事」「なるほど。と思う事」
を読み取ってしまう。

晩年、体調の悪さもあったのだろうか。
彼の作品からは面白可笑しさが消え
「生き上手 死に上手」「最後の花時計」
と、益々澄み渡った目で物事を見、語っている。
何度読み返しても、この2冊の。
彼の澄んだ、冴え渡った視点に毎回ドキリとさせられてしまう。


彼は、最後から数えて2冊目に出した「生き上手 死に上手」に
「死にたくない。死ぬのは恐ろしい」
と、書いている。

「沈黙」のような(沈黙は塩原の乱。つまりかくれキリシタンの信仰を書いた純文学なのだけれど)小説を書き。生まれた時から死ぬまで純粋な信仰を持って
いた、彼が、である。

私の友達に正統派のクリスチャンの方がいたのだけど・・
彼女はとても、とても素敵な人で大好きな友人だったのだけど・・
「死ぬのはまるで怖くない。神様のそばに行ける事だから」
と、本当に嬉しそうに「死ぬ事」を話していたのが私には不可解だった。


「死にたくない」
と、死を目前に綴った遠藤さんは。

最後まで人間で有り続けたかった方なのだと思う。

そういった意味でも。
彼は、私にとってずっと尊敬する作家で有り続けると思う。



最後に代表作の「沈黙」の話を。
「沈黙」は先ほども書いたように島原の乱。
キリシタンを扱った小説です。

私は信仰や宗教的な物がどうしても苦手で、
この本は持っているだけで、読んではいないのだけど・・
彼のエッセイと、「沈黙」の有名な一説。
そして「沈黙」というその題名から。
この小説の、人の存在自体を深く掘り下げたであろう。
テーマをうかがい知る事が出来る。



「人間がこんなに哀しいのに主よ、海があまりに青いのです」





遠藤周作さんはやっぱり。

偉大な作家さんなのです☆:。(^^

2007.09.18 Tue l 写真と文 l コメント (0) l top

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